| ジャンル | ビジュアルノベル |
| メーカー/ブランド | Fragaria |
| 発売年 | 2024 |
| ハード | Win(Steam), Switch, PS4, PS5, XboxOne, Xbox Series X/S |
| お気に入り度(0~10) | 8+ |
| プレイ状況 | 全エンド到達 / DLSite版 |
近年盛り上がっている同人ビジュアルノベル作品の中でも、群を抜いて有名になった作品のうちの一つ。
同サークルの新作「ステラコード」が出るのをきっかけにプレイしました。
極力ネタバレなしで紹介します。
紹介・レビュー
同人サークルFragariaから2022年にリリースされたビジュアルノベルです。
クオリティの高さから有名となり、ケムコがパブリッシャーとなってコンシューマー機への移植が行われるなど、評判の非常にいい作品です。
本作の舞台となるのは沖縄の架空の離島である渡夜時島。青い海に広い空、石垣や赤い瓦の住宅など、沖縄特有の風情が感じられます。しかし、島ののんびりとした空気だけではなく、村社会の圧力や慣習がメインテーマに据えられており光と闇のコントラストが強烈な作風です。
主人公は幼少期に親を亡くした少年。彼は叔母に育てらていましたが、叔母が海外へ移住するため、この島の祖父の元に行けと言われ、島を訪れます。
しかし、祖父の家はもぬけの殻。どうやら以前から行方不明になっていたようで、行くあてを失ってしまいます。

そんな中、島民から隠れてサバイバル生活をする謎の外国人少女リルゥと出会います。最初は主人公をはじめ、あらゆる人間を敵視ししている彼女でしたが、共に無人となった主人公祖父の家で暮らすことに。ここから物語が動き出します。
シナリオは大きく三編に分かれていて、それぞれ対応するヒロインを中心とした物語が展開されます。
1つ目の「アカリ編」は、何故か主人公のことを知っている島の少女アカリが島の掟と対峙するシナリオです。

2つ目の「保険販売員編」は、仕事への適正の無さから悩む物語。

しかし、重要なシーンには大人な判断をする頼もしさもあります
3つ目の「リルゥ編」はメインヒロインであるリルゥと島の秘密に関する物語です。

これら3つのシナリオはいわゆるルート分岐ではなく、あるシナリオの続きから別のシナリオが始まるという構成になっています。
これによって、誰かが救われると誰かが救われない「Kanon問題」を回避しています。
普通のルート分岐系ですと、別ルートを始めるときに前のルートをいったん無かった話にして読まなくてはならず、さらに前ルートのキャラの出番がなくなるため、次ルートを遊んでいる最中に前ルートのキャラへの愛着が薄れてしまうなんてことがあります。
しかし、本作では前ルートの物語で育まれた絆が後のシナリオで生きてくる構成になっており、むしろ愛着がどんどん増してくる点が秀逸です。最後までプレイすれば、きっとメインキャラ全員のことが愛しく思えてくることでしょう。
本作のシナリオは、基本的にはどこかで見たような王道な展開が多いです。しかし、情緒あふれる風景描写、キャラクター同士の人間味あふれる掛け合いと繊細な心情表現。ノベルゲームだからこそ感じられる温かみが存分に表現されていることが本作が人気の理由なのだと思います。

本作は作中で直面する問題のテーマが真に迫っている点も秀逸。特に前半2ルートはあまりにも現実世界でもありふれた悩みがテーマとなるので、どうやっても解決できないのではないかという絶望感が凄いです。
最後のリルゥ編では現実世界と非現実的な「魔法」の設定、そして村の因習が融合し意外性のある展開になっていると思います。王道が売りの作風とはいえ、多少はインパクトのある展開に期待してもいいかも?

イハナシの魔女 を遊ぶには?
PCで遊ぶ場合、SteamやDLSiteで購入できます。
PCだけでなく、Switch, PS4, PS5, Xbox One, Xbox X/S でも遊ぶことができます。
同サークルの作品には、Switchで遊ぶことができる「カガミハラ/ジャスティス」と、新作「ステラコード」もありますので、こちらもぜひチェックしてみてください。
まとめ
ノベルゲーム特有の温かみがしっかりと感じられる作品だと思います
ただ優しいだけじゃない、ただ厳しいだけじゃない、そんな島に訪れてみてはいかがでしょうか
ゲーム音楽ピックアップ
1. さゆらぎ
エンディング曲です。