ジャンル | タワーディフェンス |
メーカー/ブランド | Valsar |
発売年 | 2015 |
ハード | Steam(Switch) |
お気に入り度(0~10) | 8 |
プレイ状況 | 全ステージクリア(大半は血のルーンでクリア)/Steam版 |
Dungeon Warfare
— SPD (@SPD_9X2) 2021年11月8日
マス目状のステージの壁や床に罠を配置し、迫りくる敵を粉々にしていく爽快感溢れるタワーディフェンス
地形や敵の種類に応じてしっかりと戦略を考えるとちゃんと突破できる絶妙なバランスになっており、ステージも個性豊か。短時間で充実したゲームを楽しむことができる良作でした pic.twitter.com/LmNSeSaTPM
たまたまSteamセールで見かけて、安かったので買ったら結果大当たり!
タワーディフェンスというジャンルは、ミニゲームとして入っているくらいのイメージだったのですが、本作でイメージが変わりました。
ちょっと遊びたいときに遊べ、一方でがっつり高難易度に挑むこともできる懐の深さを持ったとても良い作品でした。
Dungeon Warfere とは?
シンプルなシステムのタワーディフェンスゲームです。
kongregateでアーリーアクセスを実施した後、Steamで配信。2019年にSwitch版も出ています。
2018年には続編のDungeon Warfare 2も配信されています。
1は、Steamのセール中ならば300円以下で購入することができます。
概要
タワーディフェンスゲームです。 ステージには、「入口」と「出口」があります。敵がどんどん入口から入ってきて出口に向かっていくので、出口に到達できないようにトラップを仕掛け敵を倒していく…というゲームです。各ステージは6~12個程度のウェーブに分かれており、全てを凌ぎ切ることでステージクリアとなります。1ステージにかかる時間は10分程度で、全体で46ステージあります。
使えるトラップには大きく分けて「壁トラップ」「床トラップ」があり、それぞれ床と壁1マスにつき1つ配置できます。既に配置してあるトラップを強化することもできます。
トラップを配置・強化するためには、資金が必要です。資金はステージの開始時に一定量持っているほか、敵を倒すことで獲得することができます。敵を倒す→獲得した資金でトラップを配置・強化してより激しい敵襲に備える。というフローを繰り返すゲーム性になっています。トラップを設置価格よりも少しだけ安い値段で売り払うこともできるため、状況に応じてトラップの売買して必要なトラップを揃えることも重要になってきます。
また、資金を消費せず、一定時間おきに使える消費トラップというものもあります。
本作の個性豊かなトラップを少しだけ紹介します。
- ダートトラップ
序盤にお世話になる壁トラップです。銃弾で前を通った敵を撃ちます。射撃間隔が短いので、確実に敵にダメージを与えられます。
- スパイクトラップ
序盤から終盤までずっとお世話になる床トラップです。一定間隔で、上を通った敵をトゲで突き刺します。大量の敵に同時にダメージを与えられますが、「一定間隔」なのでこのトラップだけだと倒し損ねが出てきます。
他のトラップでスパイクの上に敵を足止めすると超強いトラップに変わります。
- バリケード
1マスの床を塞いで敵を通れないようにできます。塞ぐと敵の進行ルートも変わるので、どう誘導するかが重要になっています。ドワーフという敵がバリケードを見つけると破壊しに来るので、いかにドワーフを近づけないかも重要です。
本作の戦略性を高めているトラップです。
- デーモンポータル
味方ユニット「デーモン」を召喚する壁トラップです。デーモン自体はあまり強くないですが、デーモンが居ると一部の敵は立ち止まってデーモンと戦いはじめます。つまり、スパイクトラップと組み合わせると……?
- スプリングトラップ
一定間隔で作動し、乗った敵を一定方向に吹っ飛ばす床トラップです。このゲームには駅が落ちると死ぬ穴があります。穴に落ちるとHPに関わらず敵を倒せるので、硬い敵を吹っ飛ばし系のトラップを使っていかに穴に落とすかが重要です。
- ソウルハーヴェスター
壁に設置できます。周囲で敵がHP0になって倒れたとき、追加資金を得ることができます。穴に落としたときは得られないので、穴に敵を落として楽に処理するか、HPを0にして追加資金を得るか…… 本作の駆け引き要素の一つとなっています。
- 罠(消費トラップ)
1回だけ、上を通った敵に大ダメージを与えられる消費トラップです。大体の敵は一撃死ですが、1体しか倒せないので敵が多い場所においてもほとんど意味はありません。しかし、出口の前に置いておけば倒し損ねた敵への心強い保険となります。
- 機械加速(消費トラップ)
「一定間隔」で作動するトラップを一定時間ずっと稼働し続けることができる消費トラップです。状況をよく見て、ここぞという時に使うことで、明らかに防ぎきれない量の敵にも対処できるようになります。
これ等のトラップの特性を生かして戦えるように、個性豊かな敵たちが登場します。敵も一部紹介しようと思います。
- 農民
一番普通の敵です。入り口から入ってきて、まっすぐ出口を目指します。
- 騎士
ゆっくりと歩く硬い敵です。いかに穴に落とすかが重要です。
- ドワーフ
バリケードを見つけると近づいてきて、爆発して壊そうとしてきます。バリケードが壊されると敵の進行ルートが変わって一気にピンチになるので、いかに早く処理するかが重要です。
HPが0になった時にも爆発するので、敵のど真ん中で倒すと一気に敵に大ダメージを与えられる有利な要素にもなります。
- 騎兵
馬に乗った敵です。他の敵とは比べ物にならない速さで、入り口から出口まで駆け抜けてきます。一定ダメージを与えると騎手が倒れ、馬だけがランダムに走り回るようになります。以下に早く騎手を倒すかが重要です。
- 魔術師
本体自体はあまり強くないのですが、一定時間おきに非常に硬いゴーレムを召喚します。出口近くでHP満タンのゴーレムを召喚されるとまずいので、入口近くでの処理が求められます。
- 風船
風船です。攻撃を当てれば即倒れますが、他の敵が通れない穴の上を飛び越え、床トラップの攻撃があたらないので、他の敵とは違う対策が必要です。
ステージごとに地形、出てくる敵の種類の順番なども大きく異なり、各ステージにおいて違った対策が求められます。
本作には、「ルーン」という要素があります。ルーンはステージ開始時に適用するかを選択できます、ルーンは適応するとプレイヤー側に制約が課されて難易度が上がります。ルーンを適応するとステージでのスコアに倍率が乗算され、より高いスコアを出すことができます。
各ステージのハイスコアの合計が一定に達すると、「レベル」が上がり初期資金の増加、「ジェム」の獲得ができます。ジェムは、トラップの基礎能力を上げるのに使うことができます。
ルーンを適応してプレイすることは難易度を上げるやり込み要素でもありますが、末にクリアしたステージをルーン有りでクリアし直すことで、レベルを上げて後のステージをより楽にすることができる要素でもあります。
良い点
- 高い戦略性
概要で説明した通り、本作はかなり良く考えてゲーム性が構築されており、高い戦略性のあるゲームとなっています。難しいステージも、敵の種類や地形をよく観察し、適切なトラップを選ぶことで切り抜けられるようになっています。
やりごたえのある、それでいて理不尽ではなく、攻略の自由度もある絶妙なバランス調整は素晴らしいの一言です。
- 大量の敵を倒す爽快感
本作ではタワーディフェンスの中でも大量に敵が登場する部類らしいです(このジャンルに詳しくないので真偽は分からないです)。
一体一体を見る暇もないほどの大量の敵を、多種多様なトラップでガンガン倒していくのは爽快です。倒したときのサウンドやエフェクトも気持ちよく、高い戦略性と相まって脳汁溢れるゲーム体験ができます。
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難易度に関する懐の広さ
ルーンの中に、一つだけ難易度を下げる「そよ風のルーン」というものがあります。上級者は沢山ルーンを付けて難易度を上げ、クリアできない人は難易度を下げてプレイできる懐の広いシステムになっています。難易度を上げてクリアすることへの報酬もしっかりあり、この辺もよく考えられているなぁと感心します。
悪い点
- グラフック/音楽が地味
エフェクトや倒したときのサウンドは爽快感あって良いのですが、ステージの見た目は地味な感じのものが多く、BGMも曲数も少なく微妙です。見た目があまり面白そうでないというのはかなり勿体ないと思っています。
- 酷いローカライズ
一応日本語ローカライズされていますが、「ボナース」「汁の流れる連続殺害」「いい (OKの意味)」など酷いローカライズとなっています。特に支障はないのですが、第一印象の貧相さに拍車をかけてしまっている気がします……
- UIの安っぽさ
UIは軽快な挙動なのですが、謎の安っぽさがあります。微妙なスマホゲーっぽいUIと言ったらいいのでしょうか。もう少しリッチな触り心地なら良かったかもしれません。
総評
見た目はやや貧相ですが、ゲーム性はホンモノの作品です。大量の敵をぐしゃりと潰し、穴にホイホイ落としていく爽快感、難しいステージをじっくり考えて突破したときの達成感にはきっと中毒になるはずです。
セール中ならば安価に手に入るので、ちょっとした時間に遊べる面白いゲームを求めている人にはぜひ手に取ってみて欲しいです。
ゲーム音楽ピックアップ
本作の曲、どれも微妙だと思っています…