ジャンル | 瞬間アクション(ミニゲーム集) |
メーカー/ブランド | 任天堂 |
発売年 | 2003 |
ハード | GBA, Switch , (WiiVC, 3DSVC) |
お気に入り度(0~10) | 7 |
プレイ状況 | 全ゲーム解禁 / Switch版 (GBA for Nintendo Switch Online) |
メイドインワリオ
— SPD (@SPD_9X2) 2023年11月13日
5秒で終わる超ミニゲームを連続でプレイしていくミニゲーム集的作品
やたら書き込まれたドット絵に、愛着の湧くキャラクターたち。ギャグテイストなノリ、そして充実したサブゲーム。
軽い気持ちで少しずつ遊ぶには楽しい作品でした
PYORO2の解禁は苦しすぎたけど…… pic.twitter.com/EQ5pA0xRv8
偶々今まで触れてこなかったシリーズなので、Switch Online+ に加入したのをきっかけに即プレイ。
最初からコンプリートを目指そうとしてしまう悪い癖が出てしまったせいで苦しむ羽目に……
メイドインワリオ とは?
任天堂がゲームボーイアドバンス用ソフトとして2003年に発売した「瞬間アクション」ゲームです。内容は後述。
本作をプレイする場合、GBAのオリジナル版以外に、GBA for Nintendo Switch Onlineに収録されている移植版が選択肢になると思います。
以前にはWiiUのバーチャルコンソール、3DS早期購入者向けのアンバサダープログラムで入手できましたが、今ではどちらも入手不可です。
なお、本作は人気を博したことでシリーズ化し、今までに約10作品が出ています。
作品ごとに異なるコンセプトはあれど、作品の根本的な面白さはシリーズに一貫するものがあると思うので、他作品が手に入るならそちらを検討しても良いと思います。
概要・ゲームシステム
「瞬間アクション」と銘打たれたミニゲーム集的作品です。
メインとなるゲームモードは、5秒で終わるプチゲームを次々にプレイするもの。提示されるお題と画面を見て何をするのかを一瞬で判断し、素早い操作が求められるので疾走感のある遊び心地。残機が尽きる前にどこまで続けられるかを競うアーケードゲームライクな構成となっています。
収録されているプチゲームはルールも操作も単純。ゲーム初心者の方でも全く問題なくプレイできます。
全体的にどこかおバカな雰囲気が漂っているのが大きな魅力。「はなのあな」は本作の紹介で頻繁に登場し、今ではすっかりメイドインワリオシリーズの華(鼻?)になりましたね。
メインモードはメニュー画面にある各キャラクターのアイコンを選ぶことでプレイできます。キャラクター別に「ジャンル」が決まっており、そのテーマに沿ったプチゲームが(基本的に)25個用意されています。これらのプチゲームは該当するキャラが作ったものという設定になっています。
ステージを選ぶと、そのキャラクターのストーリーが鮮やかなドット絵のムービーで描かれます。そして、ムービー中のワンシーンからシームレスにプチゲームへと移行します。
ランダムに登場するプチゲームを一定数こなすと、ボスステージに突入。このステージではやや長いプチゲームをプレイすることになります。
ボスステージを見事突破すると、そのキャラのステージはクリアです。
次のステージがプレイできるようになったり、サブのミニゲームが解禁されることも。
クリアしたキャラのステージを再プレイしてスコアを詰めたり、後述する「ずかん」を埋めるのも良いですね。(再プレイして一定スコア以上取ることで解禁される要素も…?)
さて、メインゲーム以外の要素にも触れていきましょう。
まずは豊富なサブミニゲームから。本作のメインゲームを進めていくと解禁されるサブのミニゲームは言ってしまえば普通のアーケードライクなミニゲームです。
ただ、クオリティが高いものが多いのでサブミニゲームだけでずっとやり込めるくらいの充実感があります。特に「紙ヒコーキ」や「PYORO & PYORO2」はそれぞれ単体で抜き出され、DSiウェアとして移植されたことがあるほどの完成度を誇っています。
更に、ゲーム&ウォッチより前に任天堂が開発したアーケードゲーム「シェリフ」が移植されて収録。凄く貴重なものを遊んだ気分になれます。
また、名作落ち物パズル「Dr.Mario」が「Dr.Wario」とアレンジされて収録されています。サプライズ感が凄い。
それ以外にも、マリオペイントに収録された「ハエたたき」の移植や、1台のGBAを使ってふたりで遊べるミニゲームを複数収録する等レパートリーは豊富。メインゲームと匹敵するくらい遊びの要素が詰まっています。
さて、最後に「ずかん」の要素を紹介します。
これは、メインゲームの各キャラのプチゲームの内で、一度でも見たことがあるものが自動的に記録されていくモードです。
そして、ここからが重要なのですが、「ずかん」に記録されたプチゲームは単体でプレイすることができます。つまり、同じプチゲームをひたすら遊び続けるモードですね。だんだんと速度が上がっていくので、いつかは限界がきてクリアできなくなります。その限界に挑戦するモードです。ちゃんとスコアも記録されるので、メインモードで苦手なプチゲームを練習するもよし、スコアを詰めるもよしです。
………だったらどれだけ良かったか!!!
この「ずかん」モード、コンプリートを目指す場合は実質的な「本編」となります。
言い換えると、プレイ時間のほぼ全てがこのモードに費やされるという事ですね。
このモードでは各プチゲームに「合格点」が設定されています。これを超えると、該当するプチゲームに花のマークが付きます。そして、「PYORO2」は200以上ある全てのプチゲームに花を付けることで解禁されます。
この仕様に対しての感想は後述します。
良かった点
- 疾走感のあるメインゲーム
一瞬ですべきことを判断、適切な行動を取る必要があるメインゲームの構成が優れていて、疾走感がありアドレナリンが出ます。
初見だと難しく、慣れると出来るようになるバランスのプチゲームが多く、挑み続けているうちにどんどん最高到達地点が伸びていくのも楽しいです。
- 至る所に仕組まれたネタ要素
「ネタ」があらゆるところに仕組まれているのも大きな魅力です。直球で笑いを取りに来るネタは勿論、任天堂作品を多数プレイしているからこそ分かるニッチなネタも多いです。次はどんなプチゲームが出て来るのか? とワクワクしながらプレイできます。
- 愛着の湧くキャラクター達
本作の登場キャラクターたちの紡ぐストーリーは非常に短く、深いわけでもないですが、ユーモラスで愛らしく、情緒豊かに描かれます。
プレイ後にはキャラクターたちの事をなぜか好きになっている自分がいることに気が付くでしょう。
- 充実したサブミニゲーム
先述した通り、サブのミニゲームの充実感はメインゲームのボリュームに匹敵するほどです。
「PYORO2」は個人的に本当に大好きなミニゲームなのでぜひプレイしてみてください!! ( 解禁が苦しいのですが… )
- グラフィックと音響
作品を通して画面をいっぱいに使った色彩豊かなグラフィック表現がされ、視覚的に非常に楽しいです。
音響面も非常に凝っていて、何と歌が流れるシーンまであります。
気になった点
- 「PYORO2」の解禁条件
先述した通り「PYORO2」の解禁には、「ずかん」ですべてのプチゲームで合格点を取る必要があります。
これが非常に大変で、個人的には苦痛でした。まず、「ずかん」では同じプチゲームを連続でプレイするという都合上、「次は何のプチゲームが出てくるんだろう?」というワクワク感がありません。また、とっさの判断もメインゲームに比べると要求されなくなるので、緊張感も薄れます。結局、作業感が強くなってしまい、心を無にして黙々と埋めるようになってしまいました。
まぁ図鑑モードは続編にも採用されているので、私に合わなかっただけの可能性は大いにありますが……
総評
ミニゲームを高速でプレイさせるという新しいジャンルを提示した作品です。その試みは大成功と言ってもよく、普通に遊ぶ分には間違いなくオススメです。
ただ、コンプリートを狙う場合は相当の作業感を覚悟したうえで手を出した方がいいと思います。
続編もプレイしたい。
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